今回は、タレントRと渋谷で待ち合わせ。
(源氏名とイニシャルは一致していません。)


10年ほど前までは渋谷の空気に違和感はなかったが、
歳のせいか、最近どうもこの渋谷の雰囲気が好きになれない。


だが今回は、時間的に、お互いの中間地点でここを選んだ。



渋谷1



Rとは会うのは久しぶりだ。


にも関わらず、3時間しか一緒にいることができない。




Rは人込みにまぎれながら、こちらに来た。


1年ぶりだが、美貌は変わっていない。
抱きしめたら壊れてしまいそうなほど小柄だが、色っぽい。



第一声目は、「お待たせ、おなかすいちゃった~」と。


久しぶりなのに拍子抜けしたが、
それはまるで、毎日仕事帰りに会っている恋人のようだった。




食事でアル・フォルノに行くことにした。



こぢんまりした店内だが、予約なしではなかなか入れない。


数年前に来た時、サービスもよく、
ピッツアの美味しさにうなった記憶がある。



アルフォルノ・ピッツァ



Rはあまりお酒が飲めなかったはずなのに、
今日はクイクイとワインをのどにすべらせていた。


1年間の穴を埋めるべく、私たちは夢中になって話した。


仕事のこと、プライベートのこと、将来のこと。


自然体のRは、まるで私の恋人のようだった。



アルフォルノ・アラカルト



あっという間に時間になってしまった。


今回はこれでお別れだ。


こんな時があってもよいだろう。


いろいろ話せたおかげで、日ごろのモヤモヤが少し晴れた。



渋谷2



渋谷の夜は相変わらずにぎやかだった。




別れを惜しむカップルのように、
私は人目を気にせずRを強く抱きしめ、耳元で再会の約束をした。


冬の空気は冷たいはずなのに、
私の心は、不思議と温かかった。



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